流離う
われは湖(うみ)の子 さすらいの、、、。
https://www.youtube.com/watch?v=Q8nVyPx1N58
「琵琶湖周航の歌」
この歌を聴くと、何とも言えない郷愁と懐かしさを感じます。
郷愁と言えば、
「故郷は遠くにありて思ふもの、、、、、。」
室生犀星の詩ですが、
私にとって、故郷とは何処なのだろう。
北海道は、終の棲家ではあるものの故郷ではなく、
岡山は思春期を過ごしたわけですが、
忘れたいことの方が多かった様に思う。
小さな頃、幼稚園、小学校位までだろうか、
長い休みのたびに、
ひとり、親の実家(佐賀県唐津市)に預けられ、
一人っ子のせいなのだろうか、
不思議とさびしいと思ったことはなく、
たまには従弟たちと遊びもしたが、
近くの駄菓子屋、田んぼ、レンコン田、神社、お寺、海。
てくてくと一人で歩き回ったものだ。
瞳を閉じて、今でも思い出すのが海かな。
こんな海です。
ここは親の実家から15分ほど歩いた所にある、
立神岩という景勝地。
九州サーフィン発祥の地だそうで、
一枚目の写真の左側に、
弓なりの砂浜が広がっています。
また、ここは精霊流しの浜でもあります。
お盆の8月15日の夜にここから精霊船を流します。
ですから私にとっては、どこか物悲しい感じのするところ。
海岸に黒い石が沢山転がっています、
玄武岩の柱状節理が海の浸食で壊れた石だと思われますが、
波に揉まれて丸くなった石が多いです。
この海で最も印象に残っているのが、音。
北西方向に開いている海岸で、
冬に強い季節風が吹くと、荒波が打寄せ、
海岸に波が叩きつけられる。
「ざぶーん」ではなく、「どーーん」という感じです。
そうすると石が波で持ち上がり、
引き波の時に石と石がぶつかり合い、
「コツコツコツカラカラカラ」 と音がします。
一つや二つの石ではなく、大量の石がぶつかり合うので、
海岸から少し離れても音が聞こえてきます。
この 「どーーん」 と 「コツコツコツカラカラカラ」 が、
面白い訳ではなく、なんとなく ずっと聞いていたい感じ。
何と言っていいのか解りませんが、
離れがたかったのです。
何時間でもそこにいたと記憶しています。
小さいのに変わった子ですね。
しかし、人があまり訪れないので、
速くお家に帰りなさいなんて、
言われたことがありません。
今でも、あの音が聞きたいし、
訪れたい。
と言うことは、ここが故郷なのかも知れません。
臼澤 みさき
故郷 ~Blue Sky Homeland~
https://www.youtube.com/watch?v=5H2c0qVyOVc
Amazing Grace~赤とんぼ
https://www.youtube.com/watch?v=6rbeiR8C7Jk
では、また。
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